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最強の馬の骨後編

最強の馬の骨

「ショータロー…苦しんだけど」

「……」

俺は黙って、キョーコに抱きついていた。
キョーコは激しく抵抗するかと思いきや、
ただ、ぼやいているだけで、意外にも暴れたりしなかった。
俺は、キョーコがこんなに、抱き心地がいいなんて知らなかった。
昔から知ってる匂いが、やわらかい髪の感触が、
耳にあたる頬の温かさがこんなに心地よいなんて……


なぜ俺は手放すなんて馬鹿なことをしたのだろうか……


「ショータロー具合でも悪い……の…」



俺はキョーコの拘束を少し緩めてキョーコに顔を近付けた


「こんなところでなにしてるんだ…」



怒りのこもった地を這うような低い声が、背後から聞こえた





『最強の馬の骨後編』





「つ…つるが…さ…ん」

キョーコがめっちゃ怯えてるじゃねえか…
温和な紳士が聞いてあきれる

キョーコがはっとして、俺を突き飛ばした

腕にキョーコの感触が残る

「すいません……こいつに捕まりまして、
今から敦賀さんの家に伺おうと思ってたのですが……」


キョーコはあまりの怖さに下向いて話してやがる


邪魔されて、ムカついて睨み返してやった

「アンタこんな遅い時間に
キョーコを家に呼びつけるなんてどういうことだよ」

「お前には関係ない」

「こいつは今から俺と飯食いにいくんだけど」

「な??!!ショータロー?!」

「本当なの…最上さん」

「いえ!違います!こいつが無理やり誘ってきて」

「ふぅ~~~ん」

ん?なんか、寒いぞ……ここクーラーついてんのか!!??

「で、仲良く抱き合ってたわけだ」

「チ……チガイ…マス」

なんか、気のせいかキョーコが震えてるようにみえるけど、
やっぱり寒いのか?!!
それに敦賀蓮にはあるまじき顔してるぞぉ~~
まるでサタンだよ~~恐すぎだろ!!??

でも、ここで食い下がるわけにもいかない

「アンタがそんなんじゃ、キョーコが可哀想で、
渡すに渡せないから今日は俺が連れ帰る」

「ショータロー余計なこと言わないでよ!!」

「なに言ってんだよ!!
敦賀蓮にマジビビりしてるお前を助けてやってんだよ」

「大きなお世話よ!私、演技指導をお願いしてるんだから……
それに、あんたがあまりにも失礼だから敦賀さんだってこんなに怒ってんのよ!!」

「相手が俺だからって言うのかよ?!
俺じゃなくても、男なら誰でもアイツは許さな……」

なに言ってんだ、俺は。これじゃぁ~~
アイツの気持ちばらしちまうようなもんじゃないか…


「はぁ??アンタなにいってるのよ??」


……キョーコが鈍くて助かった



「ハァァ~~~」

気がついたら、さっきまでのサタンオーラではなく、
いけすかない紳士ヅラに戻ったアイツが深くため息ついてた。
なんか、こんなに独占欲丸出しにしてんのに
まったく気持ちに気付かれないのも不憫に思えてきた。

「敦賀さん、コイツはほっといていきましょ」

「おい!!キョーコ!!」

「不破くん、こちらが先約だから今回は諦めてくれ」

前言撤回だ。不憫なのは俺の方だ。
おまえらは、同じ事務所、同じ俳優なんだから会う機会あるかもしれないけど、
俺は簡単になかなか会えないんのわかって言ってるだろ~~

本当に、ムカつく野郎だ!!!

「おい!キョーコ俺が誘って……」

「敦賀さん行きましょ」

キョーコは、俺は言葉をさえぎって、
アイツの手をとって、歩きだした。
アイツときたら、テレビで観たことないようなフニャッけた顔しやがって!!

俺はしばらく二人を見てた
あれが、俺が認めない間柄になったらと思うと、
胸をえぐられるような痛みが走って、とても辛くなった………
自分がきっと情けない顔して二人をみてるんだろうなと思う

こんな気持ち知らないで生きていけたら、どんなに楽だったか。。




そう思ってたら、キョーコが、こちらに歩いてきた

「ショータロー!アンタに一ついい忘れてたけど…」

なんだよ…憎まれ口言いにきたのかよ。期待して損した。

「歌手なんだから、ノド気を付けなさいよ。ほら、これ」

勢いよく渡されたのはのど飴だった……
ノドがイガイガしてたの気がついてたかぁ~~
祥子さんも気がつかなかったのに、やっぱりお前って…

なんだろうな……この心が暖かくなる感じ。
なんか目頭熱くなってきた。

「おぉ、サンキューな」

ここで終わっとけばいいのに俺は余分な一言をいっちまった。

「キョーコ、女がこの時間に男の家いくのが、
どんだけ危ないことかわかってんのかよ?」

「……わかってるわよ(小声)」

俺はショックだった。

キョーコがあんな恥ずかしそうな女の顔するなんて…。

しかも天然記念物な純情女が男と女の情事をわかるだって?!?!
キョーコが変わったことにもショックだったが、
そのことわかってアイツの家にいくキョーコにはもっとショックを受けた。
俺は、この後、妄想の渦にどっぷりつかって、
キョーコが「敦賀さんはアンタと違って紳士なんだから。
間違ってもそんなことないけどね」とか言ってたのも、上の空だった。





おちまい

――――ーー
尚さん視点でした。
でも、実は二人が知らない馬の骨がいる話を書きたかったんです(泣)
書けたら続編書きます……気が向いたら(笑)
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プロフィール

haruka7

Author:haruka7
スキビが好きで二次始めました。
出版社様・作者様とはなんの関係もございません。
主に、蓮さん×キョーコちゃんですが、スキビのキャラのほか、オリジナルキャラも出ますのでご注意ください。
駄文・駄絵ですが、よかったらどうぞ
ごらんください。

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